飲食店の手間を省き急成長!ゴーストキッチンのユニコーンKitopi(資金調達ニュース2021.06.28~2021.07.04)
今回は2021年6月28日〜7月4日の資金調達上位企業を紹介します。今回のピックアップはゴーストキッチンのユニコーンKitopiです。
まず先週の資金調達上位10社はこちらです!
第1位はArticulateです。従業員向けのe-ラーニングの作成〜管理ツールを提供しています。161カ国、10万以上の企業で利用されているそうです。
第2位はCMR Surgicalです。外科手術用のロボットを開発する企業です。
第3位はOneWebです。低軌道衛星によるインターネット網を開発する企業です。
第4位はKitopiです。ドバイのクラウドキッチンサービスです。
第5位はOliveです。予約・支払・薬剤管理などの医療機関の事務作業を効率化するRPAシステムを提供しています。
第6位はAge of Learningです。複数の子供向け教育アプリを提供しています。
第7位はElement Biosciencesです。DNA配列を解読するDNAシーケンサーを提供しています。
第8位はDataRobotです。自動的に機械学習のモデルを生成〜予測が可能なAIプラットフォームです。
第9位はZiplineです。ドローンによる配送サービスです。主に医療施設への配送に利用されており、ルワンダ、ガーナ、アメリカを中心に実用化されています。日本での展開も予定されているそうです。
第10位は4G Clinicalです。医薬品開発のプロセスを簡略化する治験薬の供給管理システムを提供しています。
今回のピックアップは中東を中心に成長するゴーストキッチンのユニコーンKitopiを紹介します。
Kitopiは飲食店と提携、自社キッチンで提携飲食店のメニューの調理、販売、配達までを提供するサービスを行っています。
ゴーストレストラン・バーチャルキッチン・クラウドキッチンなど様々な呼び名がありますが、ビジネスモデルは大きく3つあります。
1つ目はデリバリー専用の機能を備えたキッチンを開発、飲食事業者に貸し出すモデルです。
2つ目はデリバリー 専用のキッチンを開発、複数の自社ブランドを販売するモデルです。
3つ目は同じくデリバリー 専用のキッチンを開発、他社のメニューを自社で調理〜販売するモデルです。
Kitopiは、この3つ目のモデルとなり、提携飲食店のレシピを基にデリバリーメニューを開発、自社キッチンで調理、販売、配送を行っています。
飲食店にとってはレシピとブランドを提供するだけでライセンス料を得ることができ、申請から最短14日でデリバリー事業を開始できる仕組みとなっています。
Kitopiにはハブキッチンとサテライトキッチンの2種類があり、ハブキッチンでメニューを開発して、サテライトキッチンへ運搬、サテライトキッチンは、簡単な調理と配送の拠点として機能しています。先日上場したJust Kitchenもハブ&スポークモデルとして同様の展開をしています。
COVID19の影響から飲食店のデリバリー出店ニーズの拡大を受けて、Kitopiは、200以上のブランドと提携、UAE、サウジアラビア、クウェート、アメリカなど5カ国で60以上のキッチンを展開しています。今回のラウンドはソフトバンクビジョンファンドをリードに約4億USDを調達、今回の調達でユニコーンとなり、中東から東南アジアへの拡大を目指すそうです。
国内ではCode Republicの投資先でもあるcookpyも類似のモデルを展開しています。これらのビジネスはどのエリアでどんなメニューが売れるかをデータドリブンで分析、データを蓄積してPDCAを回すことで飲食店が自社で運営するよりも利益を得られる状態を構築し続けることが必要だと考えています。
コロナにより飲食店のビジネス形態も変化する中で、データドリブンな飲食の新しい形がさらに生まれてくるのではないかと感じています。そのようなビジネスを検討されている方がいましたら、是非お話しさせてください!