ブロックチェーンによるゲーム経済圏の創出を目指すforte(資金調達ニュース2021.05.10~2021.05.16)
今回は2021年5月10日〜5月16日の資金調達上位企業を紹介します。今回のピックアップは、ブロックチェーンによるゲーム経済圏の創出を目指すforteです。
まず先週の資金調達上位10社はこちらです!
第1位はDingdong Maicaiです。短時間で配送してくれる中国の生鮮食品ECプラットフォームです。
第2位はVintedです。リトアニアの中古アパレルのECプラットフォームです。
第3位はGojekです。ライドシェア・フードデリバリー・決済等を提供するインドネシアのスーパーアプリです。
第4位はBullish Globalです。暗号通貨EOSを開発するBlock.Oneの子会社として暗号通貨取引所を開設予定です。
第5位はBeisenです。人材評価システムを中心にHR管理業務全般を提供する中国のHRSaaSです。
第6位はMasterClassです。著名人による動画クラスを視聴できる月額制プラットフォームです。
第7位はInariです。遺伝子編集によりトウモロコシや大豆の品種改良を行うためのプラットフォームを提供しています。
第8位はEthosです。健康診断不要・低価格のオンライン生命保険を提供する企業です。
第9位はCloudWalkです。デジタル特化の複数の決済手段を提供するブラジルのアクワイアラーです。
第10位はForteです。ブロックチェーンゲームの開発プラットフォームを提供しています。
今回のピックアップはブロックチェーンによるゲーム経済圏の創出を目指すforteを紹介します。
forteはブロックチェーンを活用したゲームを開発できる開発者向けプラットフォームを提供しています。
forteのプラットフォーム上では、ブロックチェーンを活用することで、ゲーム内のアイテム購入やインセンティブ設計、ゲームを跨ぐアイテムの交換などの経済的な仕組みを導入したゲームを開発することができます。
技術のベースは、異なるチェーン間で取引できるリップルのILP(インターレジャープロトコル)を用いており、プラットフォーム自体もオープンソースで分散化されており、参加者同士で改善〜管理できる仕組みを提供しています。
また、forteはリップルとの提携により、1億USDのゲーム開発ファンドを運営しており、自社プラットフォームで開発する企業に開発資金を提供しています。
既に20社以上のゲーム開発企業が参加、「リネージュ2」や「ブレイブ&ソウル」を提供するネットマーブルや「Smite」「Paladins」を提供するHi-Rez Studiosも参加しています。
今後複数のタイトルがリリースされると発表されていますが、今回のラウンドではAndreessen HorowitzとBattery Venturesが主導で1.85億USDの大型調達を行っており、更なるタイトルの拡充が行われると考えられます。
現在NFTのマーケットプレイスが注目を浴びていますが、あつ森やRobloxのようにユーザーがゲーム内で作成したアイテムやミニゲームの取引、ゲームを跨いでのアイテム・アバターの利用などゲーム領域におけるブロックチェーンの活用も増加して、将来的にはReady Player1のメタバース世界のように様々な仮想空間が繋がり、現実世界同様にアイテムやアバターを持ち運びできる世界が訪れると思われます。
このようなメタバースを構築を目指すアプローチとして、FortniteやRobloxのような既存の人気ゲームがブロックチェーンを導入していくパターン、VRchatのようなメタバース自体を開発するプレイヤーがブロックチェーンを導入していくパターン、開発エンジンを提供することでインフラから形成していくパターンがあると思っています。
forteは3つ目のパターンで開発資金の提供によりゲーム開発者を集める戦略をとっていますが、人気IPを獲得できるかが勝負になってくると思いますので、今後の活動に目が離せません。
もしこのようなテーマを絞っての経済圏創出を目指す事業を検討している方がいましたら、是非ご相談ください!