お得な買い物体験で急成長!レシート撮影で報酬がもらえるFetchRewards(資金調達ニュース2021.02.01~2021.02.07)
今回は2021年3月29日〜4月4日の資金調達上位企業を紹介します。今回のピックアップはレシート撮影により報酬を得られるユニコーンFetch Rewardsです。
まず先週の資金調達上位10社はこちらです!
第1位はCazooです。
イギリスの中古車オンラインディラーです。1年前に120億円、半年前に320億円を調達、今回はSPAC企業との合併による1766億円の調達となります。
第2位はNavacordです。
カナダの法人向け保険ブローカーです。
第3位はNice Tuanです。
中国の生鮮食品のコミュニティコマースです。団地のような区画単位でまとめて注文する共同購入サービスです。
第4位はGlovoです。
フードデリバリーを中心に食料品・生活用品・医薬品などを30分以内に配送するヨーロッパ・中東のデリバリーサービスです。
第5位はBYJU’Sです。
インドの動画教育プラットフォームです。現在の利用者数は7500万人、2020年のロックダウン期間で2500万人が増加したそうです。
第6位はDapper Labsです。
ブロックチェーンゲームCryptoKitties・NBA Top Shotを運営する企業です。現在80万人以上が利用するNBA Top Shotは、NBA選手のプレイ動画をNFT化して売買することできるゲームです。
最近では、A16ZがNFTマーケットプレイスOpenseaへ投資BenchmarkがデジタルサッカーカードのSorareへ投資など一時期の流行が終わり、NFT関連サービスがビジネスとして成立してきた感があります。
第7位はFirstCryです。
インドのベビー・キッズ向け用品のECプラットフォームです。ECに加え、400店以上のリアル店舗を運営しており、在庫情報や顧客情報を一元管理、シームレスな購買体験を提供しているそうです。
第8位はHighRadiusです。
エンタープライズ向けの売掛金の管理SaaSを提供しています。
第9位はTonalです。
壁掛け型でレッスンコンテンツの配信とトレーニング機器が一体化したスマートフィットネスマシンを提供しています。
第10位はFetch Rewardsです。
スーパーで購入後のレシートを撮影するだけで報酬を得られるサービスです。
今回のピックアップはレシート撮影で報酬がもらえるアプリFetchRewardsです。
FetchRewardsは、提携スーパーやコンビニでの買い物後、レシート撮影によりキャッシュバックを得られるサービスです。2017年のリリース以降、DL数は1900万回以上、アクティブユーザーは約700万人となっているそうです。
今回ソフトバンクビジョンファンドからの投資となり、ユニコーンの仲間入りを果たしています。
レシート撮影によりキャッシュバックを得られるサービスにはibottaというユニコーンが存在していますが、ibottaがスーパーマーケットを対象としているのに対して、FetchRewardsはスーパー、コンビニ、酒屋など幅広い店舗で使用することができます。
また、UXの利便性も高く、ibottaが事前に対象商品の選択が必要なことに対して、FetchRewardsは撮影のみでキャッシュバックを得ることができます。
この違いは両社のビジネスモデルの違いからきています。
ibottaは、小売店がibotta上に商品情報とキャッシュバック金額を登録、消費者が商品を購入すると、購入金額の一定割合をアフィリエイト手数料としてibottaに支払い、ibottaは手数料の一部をキャッシュバックとして消費者に還元するモデルとなっています。
一方でFetchRewardsは、消費者が商品を購入すると、購入金額の一定割合をアフィリエイト手数料として広告主から徴収するモデルとなっています。
2011年設立のibottaの利用者数が3500万人に対して、2017年設立のFetchRewardsが700万人、多くのユーザーがibotta・FetchRewardsを同時利用しているそうで、FetchRewardsはさらなる成長が予想されます。
類似サービスも続々と生まれており、DOSHは飲食店・ホテルなどのサービス業を対象としてキャッシュバックを提供しています。国内でもキャッシュバックアプリの代表格としてレシート買取アプリONEがあります。
これらのサービスはこれまで小売店しか保有していなかったオフラインの「誰が何を買ったのか?」という購買情報を店舗を跨いで収集している点に強みがあると考えています。個々の購買情報を活用することで、精度の高いターゲティング広告配信、オフラインでのCVR向上を実現しています。
キャッシュバックをフックにユーザーを集客、購買情報を蓄積して、ターゲティング精度の高い広告配信により店舗でのCVRを向上する、CVR向上を求める店舗・ブランドが参加してキャッシュバックの対象が増加してユーザーが増える。このような循環を構築しています。
国内でもこのような循環を構築するサービスを検討している方がいましたら、是非ご相談ください!