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【事例で学ぶ!起業の秘訣】中国O2Oの覇者 美団の成長要因

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【事例で学ぶ!起業の秘訣】中国O2Oの覇者 美団の成長要因

By 松山馨太 inBlog

今回は、中国においてアリババ・テンセントに次ぐプラットフォーマーとして存在感を高めているローカルサービスプラットフォーム美団の成長要因を調査しました。
 
特に美団の最初のサービスである共同購入型クーポンサービス(中国版のグルーポン)は、1000社以上の競合が乱立する中で勝ち抜いており、どのように競合に打ち勝ってきたか?を中心に調べたいと思います。
 
 
美団はどんな企業かというと、複数のO2Oサービスを束ねる複合企業です。
飲食店をはじめとする様々なサービスのクチコミ閲覧や予約ができるDazhong Dianping(大众点评)、日本でいう食べログやアメリカでいうYelpのようなサービスです。
他にも映画チケットプラットフォームのMaoyan(猫眼电影)、旅行予約プラットフォームの美団旅行(Meituan Travel)、フードデリバリーのMeituan Waimai(美団外卖)、さらに、生鮮品宅配、配車サービス、ホームシェアリングなど様々なサービスを展開しています。
これらのサービスを束ねた「美団」というアプリがあり、アリペイやwechatのようなスーパーアプリとなっています。
2020年6月時点のデータでは利用者数は4.6億人を超え、売上高は約4267円、現在の時価総額は20兆円を超えています。 売上内訳の推移を見ると、フードデリバリーが売上を牽引していることがわかります。
 
フードデリバリーのシェアでは中国全体で65.8%を占め、第2位のウーラマを大きく引き離しています。またローカルサービスのクチコミ・予約サービスの領域においても中国全体の84%を占め、業界1位となっています。
 
では美団はどのように生まれた企業なのでしょうか?
 
 美団の創業者であるWang Xing(王興)は、美団の前にも複数の事業を展開してきたシリアルアントレプレナーです。
 2005年にアメリカで博士課程を専攻中に当時人気となりはじめたFacebookを知り、中国へ帰国、中国版Facebook「人人網(Renren)」を立ち上げ〜売却、その後、2007年に、中国版Twitterの「飯否網(Fanfou)」を立ち上げるなど海外の人気サービスを徹底的に模倣してサービスを開発してきました。
 
その後、2010年にグルーポンの急成長を参考に美団網を立ち上げました。
 
当時グルーポンを模倣するサービスが中国国内に1000社以上存在しており、非常に厳しい競争環境となっていたそうです。美団がこの競争を勝ち抜いた要因は、先行者の分析とフォーカスにあると思っています。
当時無数に存在した競合は、各社VCからの資金調達を行い、割引率の向上、大量の広告投下、サービス業の買収により、ユーザーの獲得競争を行っていました。
 
VCからのグルーポン市場に対する投資額は1000億円を超え、まさに札束の投げ合いとなり、ユーザー獲得のためのコストにより各社大きな赤字を抱えながらもユーザー獲得を推し進める状況となっていました。
 
これまで多くの海外サービスを研究〜模倣してきた王興は、このようなVC資本に依存する利益率の低いモデルは継続せず、資本が尽きたタイミングでユーザーに対する価値が低下、いずれサービスは崩壊すると考えました。
 
このため、継続的に利益とユーザー価値を維持できる低コスト構造のビジネスモデルを追求することを決め、特に3つの点にフォーカスしたそうです。
 
①サービス領域特化
②地方特化
③スマホ特化
 
 
①サービス領域特化
クーポンの対象は主に飲食店や美容などのローカルサービスでしたが、競合の多くはサービス業では顧客数や営業など拡大において物理的制約が存在するため、物販領域の共同購入型クーポンへ参入、事業を拡大していきました。
 
しかし、美団はアリババが急成長をしていたため、物販領域にアリババが参入した場合、資本力勝負で勝つことができないと判断、サービス領域に特化しました。
 
その予想通り2012年にアリババが参入、物販領域に参入した企業の多くが撤退に追い込まれました。
 
 
②地方特化
もう一つのフォーカスは地方特化です。多くの競合がユーザー獲得のために広告費を大量投下する中で、マス広告には参加せずマーケコストの低い地方から利用者層を広げる戦略を取りました。
 
その後、グルーポンが2011年6月に上場申請を進めましたが、公開は11月まで延期となり、これに伴い、当時の中国最大手LashouのIPOも失敗、VC資本は共同購入型クーポンから撤退を始めました。
 
その結果、大量の広告投下&キャッシュバックによりユーザー獲得していた企業は撤退していきました。
 
③スマホ特化
もう一つのフォーカスであるスマホ特化も同様の効果を発揮しました。当時の競合サービスの多くは、PCを中心として、スマホはサブとして開発を行い二重に開発コストが発生していましたが、美団は、スマートフォンが急成長しているトレンドを踏まえ、UIUXの改善をスマートフォンに特化、開発コストを削減、低コスト構造を推進しました。
 
この結果、低コスト構造を構築していた美団は熾烈な競争環境を生き残り、多くのサービスが撤退する中でプロモーションを強化、2011年末には美団のシェアは30%を占めるまでに成長しました。
 
その後、デリバリー事業の開始や口コミサービス最大手の大衆点評との経営統合により、さらに成長を加速していきました。
 
このように当時の先行者を分析、勝ち筋を見つけ出しフォーカスするという戦略はその後のサービスにも多く活用されており、美団トラベルの立ち上げ時においては、当時の最大手Ctripがカバーできていない病院や大学目的の旅行にフォーカスして徐々に拡大していきました。
 
その後もデリバリー、映画チケット、配車サービスにおいても同様の戦略をとっており、先行者の動向を踏まえて、後発参入でシェアを獲得することに成功しています。
 
ということで、今回は美団の創業期に学ぶ起業の成長要因でした。
サービス業のDX、O2O周りで企業を検討されている方がいましたら、是非ご連絡ください。
松山馨太
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