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創業2年でユニコーンとなった「Thrasio」について

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創業2年でユニコーンとなった「Thrasio」について

By ハミルトン世菜 inBlog
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こんにちは。East Ventures シニアアソシエイト、Code Republic共同代表のハミルトンです。

創業2年で$1Bの評価額を受け、ユニコーンになるスピードとしてはアメリカのニューレコードを突破したスタートアップThrasio。

今年はすでに4回の資金調達をしており、直近では7月にシリーズCでAdvent International から、$260Mを調達しています。

まさに急成長を遂げていますが、その事業内容や、今後の展開はどのようになっていくのでしょうか。簡単に紹介していきたいと思います。

事業内容 – Amazonビジネスの買収

成長の秘訣 – 売り手との関係

素早い買収 – 平均43日で買収完了

今後の展開 – 従来の消費財の巨人に取って代わる

懸念点 -リスキーな投資?

事業内容 – Amazonビジネスの買収

Amazonでサードパーティーでの販売を展開している中小企業の買収事業を行なっています。
Thrasioは、ニッチな各カテゴリーをリードできるブランドで、まだ今後の成長が見込める商品を販売しているところを買取り、FBA (Fulfillment by Amazon)を活用し、商品配置の合理化、在庫管理、マーケティング、広告などを最適化して、効率的に拡大させます。

crunchbase newsによると、これまでに60社ほどの企業を買収しており、6000もの商品、$300M以上の売り上げを突破しています。Thrasioは現在Amazonトップ25セラーのうちの1つになっているそうです。創業後の過去2年間で、会社の収益は73日ごとに平均して2倍になっています。

成長の秘訣 – 売り手との関係

彼らの成長の秘訣には、事業の売り手との関係構築にあると共同創業者のカルロスキャッシュマン氏は言います。Thrasioは事業者に前払いで、まず$1Mを支払います。そして、ブランド買収後の金銭的な利益を事業の売り手とシェアしており、彼らはこれまでに$100Mを売り手に支払っています。当たり前のように聞こえますが、どのような経済情勢であっても、支払いを必ず遂行することが重要だと述べています。

これまでに98%の確率で交渉を成立させていて、そして、彼らの買収の4分の1が、これまでにThrasioに事業を売却した人からの紹介によるものだそうです。

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共同創業者カルロス・キャッシュマン氏

利益が$5M未満の企業の機関投資家は多くなく、Thrasioはそのような中小企業の経営者を成功させ、彼らが別のビジネスを開始し集中したい場合はそれを可能にさせます。ニッチ市場を突いた最大の買い手であると言えます。

人材もまた、成長に欠かせない重要なポイントだと述べています。彼らは今年4月からだけで約90人もの新規採用を行なっていて、300人を超える従業員の過去の離職率はなんと1%未満だそうです。「Thrasioは、買収取引の経験がある人材を抱えたグローバルソーシングチームと、パフォーマンスマーケティングチームを保有しており、彼らはトラフィックの促進において、誰にも負けない」とキャッシュマン氏は言います。

素早い買収 – 平均43日で買収完了

「コンベアベルト」と呼ぶ素早い買収プロセスによって、彼らの買収は平均43日で完了します。

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買収プロセス

買収するブランドは基本的に、流行のないニッチなセグメントで「トップレビューのある、ベストセラー」の消費者製品です。

Business sale reportによると、Thrasioが買収したバックブレースの売り手、FlexguardSupportのオーナーのバート氏は、「開始から終了まで、6週間で取引を成立させたが、これは驚異的だった」と語っています。

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バックブレースはこれ。本当にニッチ過ぎてわからん。

今後の展開 – 従来の消費財の巨人に取って代わる

Thrasioの共同創業者ジョシュアシルバースタイン氏は、「13兆ドルに及ぶ消費財市場の歴史の中で、今ユニークな瞬間を迎えている。50年ぶりに、レガシーブランドがかつて持っていた強力な小売流通やTVによる大規模の広告は効果が弱まり、競争上の優位性は、この5年で消滅し書き換えられつつある。」と述べています。

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共同創業者ジョシュア・シルバースタイン氏

彼に直接取材したTECHBLITZには、「日本のAmazonのマーケットも興味深いが、米国との言語や物流の仕組みの違いにより、運営のコストと難易度が高いです。そのハードルが下がれば」「当面は、今年末までに収益10億ドルを超えることが目標。長期的な目標は、ポートフォリオ全体を価値の高いものに調整していくこと、Eコマースで突出した存在となるビジネスを保有することだという。」とあります。日本への進出はしばらくはなさそうですね。

懸念点 – リスキーな投資?

彼らがこれまでの消費財の巨人たちに取って代わる、オムニチャネルコマースになると言う声がある一方で、懸念点もあると言われています。

それは、彼らの商品ポートフォリオが流行に左右されない、ニーズが途絶えない商品で構成されていることから、Amazon Basicsに取って代わられる危険性があるという点。Amazonがいつでも変更できるアルゴリズムに依存している点。彼らの扱うものはコモディティビジネスであって、モートは今の所ないという点。などが挙げられます。

EBITDA十数倍で調達しましたが、彼らの持つそれぞれのブランドの価値は基本的に2–3倍にしかなりませんし、もし何か落とし穴があった場合はかなりリスキーな投資と言えます。

いずれにせよ、彼らのポートフォリオのうちで、成功するブランドの割合やリスク許容度で将来の成長の幅が大きく変わってきます。今後の展開が楽しみですね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

事業の相談や壁打ち、いつでもお待ちしています!

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ハミルトン世菜

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