【CR卒業生インタビュー】第7期不妊治療・卵子凍結のクリニック検索サービス SUTELURA
Code Republic卒業生インタビューでは、Code Republicの採択企業が創業時にどのように仮説検証を行ってきたかを紹介しています。今回は第7期妊活・不妊治療・卵子凍結のクリニック検索サービス「婦人科ラボ」を運営する株式会社ステルラ代表西史織さんにインタビューします。
サービス内容は?
妊活を可視化して最適なクリニックやタイミングをレコメンドする「婦人科ラボ」を運営しています。
妊活や不妊治療は子どもを望む多くの人が経験することですが、人生で初めて経験する人が多く情報も錯綜していて個人差もあるので、何が自分に必要なのか、どれを選べば良いのかわかりづらいといったことがあります。
「婦人科ラボ」では、いくつかの質問に答えることにより自分に合った妊活プランやクリニックがわかります。まだベータ版をリリースして1ヶ月ですが、使っていただいた方からは「クリニックへ行くべきか迷っていたけど行く決断ができた」「知らなかったことが多く参考になった」というお声をいただいています。
サービス開発のきっかけは?
今のサービスの構想へ至ったのは、関わる全方向の人へのインタビューでした。
ユーザー対象となる方達や、不妊カウンセラーの方、医師、クリニックの経営サイドの方達など、多くの方にヒアリングをし、それぞれが感じている課題や現状のフローなどを伺いました。
また、一方で定量的な情報もアンケートや論文などから収集し、どういった方向からサービスを作っていこうか考え、そこから1つの仮説を立てました。仮説を立てる段階では、いくつか方向性が考えられたのですが、今の形に確信が持てたのは、不妊治療を経験した知人夫婦の後押しでした。誰にとっても確実にわかりづらい不妊治療のフローとクリニック選びに、このサービスが完全な形になれば本当に多くの人が助かると言ってくれたのが印象的でした。
サービスの開発にあたり、どのように仮説検証を行いましたか?
立てた仮説を検証するために、プロトタイプとなるサイトを作成、現在検証を進めている状況です。
このサイトは完全な状態じゃなくて良くて、一番解決したい課題を解決できる最低限のものを作りました。そして、それをまずユーザー対象となる方達に使ってもらいフィードバックをもらい、小さな改善を重ねていっています。
CRで得られたことは何でしたか?
サービス開発そのもののセオリー、そして愚直にユーザーと向き合うことを学びました。 私の場合は、それまで試験的に出していたサービスの再設計をすることから必要でした。その過程で、改めて課題の深堀、ユーザーヒアリング、仮説立て、検証といったことをしました。
これまでも色々なものを調べたり聞きながら自己流で課題の深堀などをしていましたが、CRで使っているメソッドはわかりやすく、かつ、つまづいた時はCRの方達が一緒になって本気で考えてくれるので、すごく恵まれた環境でした。
そんな中で最初から最後まで一貫して言われたことは、ユーザーと向き合うことでした。ユーザーが欲しがるサービスを作ると言うことではなく、ユーザーも気づかないようなところでユーザーの課題を本質的に解決しているかどうかを意識すること、それが大事なんだと感じました。
まだまだ道半ばではありますが、これからもCRで学んだことを意識して広く使ってもらえるようなサービスに育てたいです。
最後に「婦人科ラボ」をどのように使ってもらいたいですか?
今までは、妊活や不妊治療の分野は周りにも相談しづらく、1人で情報収集をして悩みながら進んでいくしかなかったと思います。でも、それでは間違った情報を鵜呑みにしたり、本当なら必要なかった時間とお金を浪費して遠回りしてしまったり、また、医療者側優位の治療が行い続けられていきます。
婦人科ラボで妊活のデータを集め、それを顧客に対して有効に活用していくことによりこういったことを防ぎ、妊娠を望む方が自分に合った妊活ができるようにしていきます。
妊活を可視化して最適なクリニックやタイミングをレコメンドする「婦人科ラボ」を、これからよろしくお願いします。