【Code Republicって何?】プログラム内容・背景を共同代表より解説!!
「アクセラレーターって意味はわかるけど、具体的に何をやってるの?起業に役立つの?」と思われる方も多いと思います。そこで、今回はCode Republicのプログラム内容や背景について、共同代表のYJキャピタル松山馨太とEast Venturesハミルトン世菜の二人より説明してもらいます。
自己紹介をお願いします。
松山:YJキャピタルの松山です。これまでのキャリアはヤフーに新卒入社後、GYAO の買収に伴い出向、広告営業や今のTVerのテストサイトやMTVとの共同サイトなど放送局との協業の推進や動画広告の責任者をしていました。その後、GYAO での業務と並行して起業、キュレーションメディアの運営や旅行領域のC2Cサービスの開発等を行っていました。その後、YJキャピタルへ参画、Code Republicの運営及び主にC向けのインターネットサービスを中心に投資活動を行っています。
ハミルトン:East Venturesのハミルトンと申します。East Venturesに参画後は、Code Republic の運営をはじめ、シード領域の起業家の発掘から支援、海外スタートアップの調査、海外投資先や投資家とのリレーションに注力してきました。 起業家にとってフラットな相談相手であることを心がけています。

Code Republicの概要を教えてください。
ハミルトン:Code Republicは、シード期のスタートアップを対象としてPMF(Product/Market Fit)達成を目指す4ヶ月間のアクセラレータープログラムです。
創業資金700万円を出資させて頂き、毎週開催されるキャピタリストとのメンタリングや起業家・投資家等のアドバイザーを招いた勉強会を実施、これらのフィードバックを通じてアイデアの仮説検証を繰り返し、PMFを目指します。そして、4ヶ月後にはその成果報告としてデモデイを開催します。
2016年のプログラム開始以降、合計23社に対して累計10.1億円の投資を実行、追加調達率は77%、卒業企業の累計時価総額は161.6億円と多くの企業が成長を続けています。

プログラムの目標は?
松山:アメリカのデータを見ていると、スタートアップは創業からシリーズAまでの間に約80%が離脱すると言われています。いわゆる死の谷と呼ばれるもので、日本においても同様の割合ではないかと思います。
一方で、アメリカではシリーズA達成率は50%を超えているアクセラレーターも存在しています。Code RepublicにおいてもシリーズA達成をKPIとして、創業からシリーズA達成までを徹底的に支援するアクセラレーターとして、シリーズA達成率100%を目指したいと考えています。
海外のパフォーマンスが高いアクセラレーターの研究では、アクセラレーターがスタートアップの成長を加速する主に4つの要因が示されています。
1つ目は、「期間固定によるペースイキング」です。事前に投資家に対して発表するデモデイの日程が決められており、また、定期的な進捗報告の日程も定められているため、起業家はそれまでに仮説検証を終え、トラクションを生まなければならないという状況となります。このプレッシャーが起業家自身の行動を促すとされています。
2つ目は、「メンターとの対話による学習」です。投資家視点で事業に対する評価基準を満たしているかというフィードバックが提供されることで、起業家はアイディアの成否に対する判断力を養うことができる。言い換えると、失敗に早く気づく能力が養われ、改善やピボットを繰り返すことにより、成功確率が高くなるとされています。これは、投資家がメンターのプログラムの方がスタートアップのパフォーマンスが向上するという研究結果からも証明されています。
3つ目は、顧客や先輩起業家等の「第三者との対話による学習」です。第三者との対話は、起業家単体でも行っていることですが、アクセラレーターが先輩起業家やインタビュー対象となる顧客を紹介したり、顧客インタビューの結果を求めることにより、起業家はアイディアの成否に対する判断力を養うとともに、顧客の本当の課題に気づくことができるとされています。
そして、4つ目は「コホート(同時期に採択された企業)との対話による学習」です。業種は異なっていても創業からPMFまでのプロセスや抱える課題の多くは共通しています。そのプロセスで得た学びを起業家同士が相互に情報交換したり、助け合うことにより、起業家はさらにアイディアの成否に対する判断力を向上させると言われています。また、仮説検証期はメンターからの学習効果が高く、プロダクト導入期はコホートからの学習効果が高いという研究結果も報告されており、マーケティングや営業のようなノウハウの共有は、起業家同士によって行われているケースが多いそうです。実際にCode Republicにおいてもマーケティング方法や仮説検証方法を共有し合い、成功事例が生まれているケースも多く存在します。
Code Republicでは、この4つの要素を取り入れ、さらにプログラム終了後も含め1社1社をサポートする体制を整えることで、シリーズA達成率100%を本気で目指したいと考えています。
具体的にどのような支援をしていきますか?
ハミルトン:大きく「キックオフ」「週次MTG」「月次発表」「デモデイ」の4つのコンテンツを提供していきます。
キックオフでは、シード投資の経験が豊富なEast VenturesとシリーズA以降の投資が豊富なYJキャピタルの知見を集結して、創業からシリーズAまでのプロセスとそのプロセスにおいて注意すべき点のレクチャーを行います。これにより、アイディア自体の評価やアイディアの仮説検証方法、KPIの設定方法を振り返り、効率よく仮説検証の活動ができるように支援します。
週次MTGでは、1社1名の担当キャピタリストと採択企業が集まり、各社の進捗状況を発表してもらいます。キャピタリストからのフィードバックに加え、起業家同士のフィードバックにより、全体での学習効果を高めていきます。また、起業家の課題を踏まえ、キャピタリストから適切なインタビュー対象者や経験者を紹介、第三者からのフィードバックを得られる機会をサポートします。
月次発表では、アドバイザーや起業家のゲストを招き、事業内容と進捗状況を発表してもらいます。経験豊富なアドバイザーや先輩起業家からのフィードバックにより、事業をブラッシュアップしていきます。
これらの活動を通じて、アイディアのPMFを目指していきます。プログラム終了時には、数十名の投資家を招いたデモデイを開催、次回の資金調達に向けての関係構築を図ります。
松山:イベントコンテンツだけでなく、財務・法務の業務支援、AWSやGCP、STRIPE等のツールの特典提供により、仮説検証のみに集中できる環境を提供していきます。これらをまとめると以下のような図となっており、1社1名の担当キャピタリストが、資金、ノウハウ、バックオフィス、ネットワーク、コミュニティの5つの価値を提供します。
どのような起業家に応募してもらいたいですか?
松山:掲げているメッセージとしては「アジアを代表する起業家集団を目指す」です。GAFAやBBATのようなテックジャイアントがアメリカと中国に二極化する中で、YJキャピタルの母体であるZホールディングスは、アジアの第三極としての事業展開を目指しています。
また、East Venturesはインドネシアをはじめとする東南アジアにおいてアクティブに投資実行をしており、既にTravelokaやTokopediaのようなユニコーンを輩出しています。
このようなYJキャピタル・East Venturesのネットワークやリソースを活用することにより、日本はもちろんアジアを代表するような志のある起業家に応募してもらいたいと考えています。
ハミルトン:スタートアップにおいては、アイディアの仮説検証を如何にスピーディに繰り返して、顧客の課題を解決するソリューションを見つけるかが重要です。これまで事業が成長してきた起業家を見ると、「誰よりも対象領域に詳しい」「データドリブンで意思決定している」「スピード感を持ってエグゼキューションできる」「粘り強く仮説検証を繰り返すことができる」といった特徴があると考えており、そのような起業家の方々に応募してもらいたいです。
最後に起業家・起業志望の皆様へメッセージをお願いします。
松山:創業メンバーの一人であるという心構えで、一緒にアイディアの仮説検証からシリーズAラウンドの調達までを駆け抜けたいと思っています。
私自身、起業して失敗した経験があるのですが、失敗を通じて多くの学びを得たとも感じています。特にYJキャピタルでの業務を通じて、起業において、成功の法則はないですが、失敗確率を減らすための方法論は存在していることを学びました。これらの知見を最大限活用して、起業家の皆様に貢献していきたいと思いますので、皆様のご応募お待ちしております!
ハミルトン:創業初期はお金も人脈もなく、仲間を増やすのに苦労すると思います。そんな時の仲間第1号として、Code Republicは存在します。
もちろんプログラム終了後も、卒業生同士の交流やYJ、EVのコミュニティを生かした協業など、新しい関係性が生まれています。
このようにどんどんこのプログラム/コミュニティを活用していただくことで、各社の成長につなげていただきたいです。
我こそはCode Republicを使い倒して、踏み台にするぞ!という気概のある方、お待ちしてます!
Code Republicでは、現在第8期を募集しています。以下より応募フォームよりお申し込みください。
▼応募フォーム
https://forms.gle/QckZRP6ekGE13cvN8