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スタートアップの7つの成長プロセス #5 プロダクト検証

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スタートアップの7つの成長プロセス #5 プロダクト検証

By 松山馨太 inBlog

今回のテーマは『プロダクト検証』です。

『プロダクト検証』の目的は、前回の『ソリューション検証』において証明された「価値」をプロダクトに落とし込み、熱狂的なファンに愛されるプロダクトへと磨き込むことです。

愛されるプロダクトの最重要指標が「リテンションレート(継続率)」です。

リテンションレートが安定しないまま、マーケティング活動を始めると、新規ユーザーが訪れても離脱してしまうという機会損失が発生します。

この状況はLeaky Bucket Theory(穴開きバケツ理論)と呼ばれ、バケツの穴を塞ぐこと(リテンションレートの安定化)が重要になります。

The Leaky Bucket Theory

リテンションレートの安定化のためには、流入からコンバージョンまでのユーザー行動を分析して、離脱率の高い箇所やリテンションレートの高いユーザーの属性・共通行動を特定、プロダクトを改善していきます。

たとえば、以下のような分析〜改善方法があります。

離脱率の低下

アクション別ユーザー数を集計して離脱率の高いアクションを特定する。該当アクションが発生するページのUIUX・メッセージから要因を推測、ABテストで最適化する。

リテンションレートの向上

アクション別、利用日数別、頻度別のリテンションレートを集計してリテンションレートが向上する行動を特定する。その行動を促すための機能追加やUIUX改善を行う。

有名なエピソードとしてTwitterでは、初回登録の際にフォロー数が5人未満のユーザーの離脱率が高いという事実を発見、5人以上フォローしなければ利用不可の仕様へ変更することにより、リテンションレートの向上を実現したそうです。

また、ユーザー行動の分析において活用できるフレームワークとして、500 Startupsの創業者Dave McClureが提唱するAARRRモデルがあります。

AARRRモデルは、プロダクトのユーザー行動をファネルで表現しているフレームワークですが、マーケティング活動後を想定しているフレームワークとなっているため、流入経路の分析を行うAcquisitionが最上段にあります。

一方で『プロダクト検証』のタイミングはマーケティング活動前となるため、Activation・Retentionを重視して分析することが求められます。 

また、グロースハックのスペシャリストであるSean Ellisの『Hacking Growth グロースハック完全読本』には以下のようなグロースハックの方法論が紹介されています。

①AHAモーメントの定義

AHAモーメントとは、プロダクトの価値をユーザーが最大限に感じた瞬間を意味します。AHAモーメントの具体例は以下のような体験とされています。

Uber:ボタン一つで黒塗りの高級車が迎えに来てくれる体験

Facebook:友達や家族と近況をすぐにシェアできる体験

最初のステップとしてあなたのプロダクトのAHAモーメントを定義します。

②AHAモーメントの確認

ユーザーに対してAHAモーメントが提供できているかを確認するため、マストハブサーベイという以下設問のアンケート調査を行います。

「もし明日このプロダクトがなくなたら、どれくらいがっかりしますか?」の問いに「すごくがっかりする」が40%以上を超えるとマストハブとなっており、AHAモーメントが提供できていると判断します。

③AHAモーメントを構成する最重要指標の定義

AHAモーメントを計測するための最重要指標を定義します。たとえば、WhatsupのAHAモーメントとし重要指標は以下となっています。

AHAモーメント:費用を気にせず世界中から無制限にメッセージが送れる

最重要指標:メッセージ送信数

あなたのプロダクトのAHAモーメントを構成する指標を定義します。

④最重要指標の改善

定義した最重要指標を向上するための検証〜改善を繰り返します。

このようにターゲットに対する価値=最高の体験を徹底して追求することにより熱狂的なファンに愛されるプロダクト(競合以上のリテンションレートの安定化)を実現することができます。

最後によくある質問として、リテンションレートの計測期間と評価基準について紹介します。

リテンションレートの計測期間はプロダクトのジャンルによって異なります。たとえば、SNSやニュースサービスであれば、情報収集は毎日のように行うため、日次のリテンションレートを重視します。一方で飲食サービスであれば、毎日利用する人は少ないため、週次のリテンションレートを重視します。

このようにあなたのプロダクトが、どのような頻度で利用されるのが一般的かという観点で計測期間を定めて頂ければと思います。

リテンションレートの評価基準は、同様の価値を提供している競合のリテンションレートが目安となります。競合のリテンションレートを知るためには、実際にそのサービスを運営している方に質問してみたり、海外の同様のサービスの実績を検索してみたり、試行錯誤する必要があります。どうしても情報を取得できない場合は、同様の頻度で利用されていると考えられる類似サービスのリテンションレートを参考にしてみるという方法もあります。

『プロダクト検証』では、データ分析の繰り返しとなりますが、リテンションレートという指標だけを追うのではなく、ユーザーに価値が届いているかという本質を見失わないように分析〜改善を繰り返してみて頂ければと思います。


本シリーズは全7回に分けてスタートアップの成長プロセスを紹介しています。各記事は以下よりご覧ください。

#1 市場選定

短期間で急成長するための市場の条件、選定方法を紹介します。

スタートアップの7つの成長プロセス #1 市場選定
 

#2 アイディア策定

ビジネスアイディアを構成する4つの要素とその調査方法を紹介します。

スタートアップの7つの成長プロセス#2 アイディア策定
 

#3 ニーズ検証

ビジネスアイディアという仮説をインタビューを通じて定性検証、ビジネスアイディアを磨き込むプロセスを紹介します。

スタートアップの7つの成長プロセス #3 ニーズ検証
 

#4 ソリューション検証

MVPを用いた「課題・ニーズが存在するか?」「その課題・ニーズを解決しているか?」の定量検証のプロセスを紹介します。

スタートアップの7つの成長プロセス #4 ソリューション検証
 

#5 プロダクト検証

MVPをプロダクトに落とし込み、愛されるプロダクトへと磨き込むプロセスを紹介します。

スタートアップの7つの成長プロセス #5 プロダクト検証
 

#6 ビジネスモデル検証

持続的に利益を生み出し続けるビジネスモデルを構築するプロセスを紹介します。

スタートアップの7つの成長プロセス #6 ビジネスモデル検証
 

#7 スケール

愛されるプロダクトと持続的に利益を生むビジネスモデルを構築した後のスケールのための成長戦略・組織設計のプロセスを紹介します。

スタートアップの7つの成長プロセス #7 スケール
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